PASSION TALKクルマ好きからクルマ好きへ
埼玉自動車大学校の同級生として出会い、卒業後は別々の道に進み、教員として再び母校に戻ってきた2人のクルマ好きに、未来のクルマとこれからの整備士について語ってもらいました。
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一級自動車整備科 担当
田崎 智久 先生
【大塚先生から見た田崎先生】「今まで何台乗り替えたの?」とはたから見ていて気になるほどのクルマ&バイク好き。学生時代からリーダー的存在で、学生だけでなく教員からも厚い信頼を寄せられている先生です。(大塚より)
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一級自動車整備科 担当
大塚 誠 先生
【田崎先生から見た大塚先生】長く現場で経験を積んできたため、クルマに関する知識量が大変深い。好奇心の強さは学生時代からまったく変わらず、人としても尊敬できる先生です。(田崎より)
未来はそう遠くない
- 未来のクルマと聞いて、皆さんが想像するのはやはり空飛ぶクルマではないでしょうか。そんなクルマが登場するのは現在からずっと先だと思うかもしれませんが、実はすでに技術的には可能だったりします。完全自動運転化も同じで、法整備が追いついていないだけで、皆さんの知らないところでクルマはどんどん進化しているんですよね。
- 空を飛ばない限り、クルマの「走る」「曲がる」「止まる」の基本動作はこの先も変わらないでしょう。つまり、未来の整備士の仕事も今とそれほど変わらないと私は思っています。
- ただ、昔と今を比べたら整備士のあり方はけっこう変わってきたと思いますね。昔の整備士は、クルマを直す技術だけをひたすら磨いていれば良かったという側面があります。しかし今の整備士は、お客様の困りごとをお聞きしたり、提案したりと、コミュニケーションを取る必要があります。私がディーラーにいた頃は、営業スタッフと変わらないくらいお客様とコミュニケーションを取っていましたから。
- 不具合の原因が、電気回路だったり、プログラムであったり、お客様の目に見えない部分にも及ぶようになってきているので、それを口頭で説明するにはコミュニケーションスキルが要求されますね。また、自分がお客様の立場だったら、スーツ姿の営業担当よりツナギ姿のメカニックのほうを信頼するはずです。ディーラー側もそんなユーザーの心理が充分にわかっているから、私が現場にいた頃も営業担当とメカニックは必ずペアを組んで、お客様対応に当たっていました。
- そう、まさにツナギの力ですよね。そこに資格の力が加わると、お客様の信頼度はさらに増してきます。同じ提案でも、肩にワッペンが付いているだけで言葉の重みが違うんですよ。
- だから学生たちには資格を必ず取ってもらいたい。資格は技術の証明だけではなく、いろいろな場面で思わぬ効果を発揮しますからね。
次の時代のクルマ好きたちへ
- 人生において夢とはかなえるためにあります。学生時代の私の夢は、整備士になること、そして教員になることでした。今こうして2つの夢をかなえられたのは、目の前の壁を一つずつ確実に乗り越えてきたからです。もし皆さんが壁にぶつかるようなことがあれば私たちが力になります。一緒に悩んで一緒に笑いながら、夢に向かって進んでいきましょう。
- クルマを好きになったこと、あるいはクルマに興味を持ったこと。その時点で、皆さんは幸せ者です。なぜなら、この世の中に好きなものと出会える人というのは案外少ないからです。ましてや、好きなことを仕事にできる人なんてほんの一握り。私たちは皆さんの好きという気持ちを大切に育てていきます。だから安心して埼玉自動車大学校にチャレンジしてください。